これを読んでいるあなたは、
おそらく多発性硬化症について、
ある程度は知っていることでしょう。
今回は、多発性硬化症の簡単な説明と、
- 予後はどうなるのか?
- 再発までの期間はどのくらいなのか?
ということについて、調べてみました。
多発性硬化症とは?
多発性硬化症とは、脳や脊髄、視神経に、
病巣が出来る病気のことです。
また、症状が再発したり、
寛解(かんかい)という、症状が治まったりを繰り返すのも、
この多発性硬化症の特徴です。
多発性硬化症になると、
神経細胞同士の情報伝達をしている、
軸索(じくさく)と呼ばれる突起が、
炎症を起こして破壊(脱髄)されます。
この脱髄(だつずい)が起こると、
神経細胞の情報伝達が上手くいかず、
麻痺したり、しびれたりするのです。
多発性硬化症の症状は?
多発性硬化症の症状は、
色々とあるのですが、おおまかに分類すると、
目や脊椎、脳にそれぞれ分かれます。
まず、目にある視神経に異常をきたすと、
視力の低下や視野が狭くなる、
目が痛いなどの症状が出てきます。
次に、脊椎の症状は、
手足が麻痺したり、しびれたりします。
場合によっては、
手足に持続的な痛みと同時に、硬直することも。
また、排尿や排便の障害などもあるので、
注意が必要です。
最後に、脳の症状として、
言語障害や顔のしびれ、
抑うつなどの精神的な症状が出たりします。
このように、意外と重い症状まであるのが、
多発性硬化症です。
多発性硬化症の原因は?
多発性硬化症の原因の詳細は、
未だに分かっていません。
しかし、大まかな原因として、
自己免疫機能であるリンパ球が関係していることは、
分かっています。
リンパ球は、本来ウイルスなどの外敵と戦い、
体を保護する役割を果たします。
ですが、リンパ球が何かの理由で、
自分の細胞を誤って攻撃してしまうのが原因です。
多発性硬化症の再発までの期間は?
多発性硬化症の再発までの期間は、様々です。
ある人の例では、1ヶ月で再発した場合もありますし、
他の人の例では、5年以上、再発しない人も居ます。
また、症状の重さも決まっているわけではなく、
ひどい場合では寝たきりになることもあるそうな。
(勿論、そうならないために症状を軽くする予防策はあります。)
多発性硬化症の予後は?
多発性硬化症の予後は、どのようになるのでしょうか?
再発と同様に、予後についても、様々なようです。
例えば、ある方の例では、
半年ほどで落ち着いて病院から出た後、
1か月後に目眩がして、病院に戻った人も居ます。
ひどい例では、ある方は10年後、
寝たきりになる人も。
逆に、最もいい例では、
再発と寛解を一応は繰り返しているけれど、
あまり症状が再発せず、
健康のまま寿命を迎える人も居ます。
予後を見る限り、やはり多発性硬化症で注意すべき点は、
再発しても後遺症を残さないことです。
例えば、無理して仕事や家庭を優先してしまい、
取り返しの付かない後遺症を抱えてしまう例も、結構ありました。
そうならないためにも、再発回数を減らし、
病気の重さを軽減する必要があるでしょう。
この多発性硬化症の治療のために、
よく用いられる方法は、薬での治療です。
まずは、インターフェロンというお薬があります。
インターフェロンは、
多発性硬化症の再発回数を減らし、
再発しても症状が重くならないようになるそうです。
ですが、もともと使用用途が違いますので、
場合によっては風邪の症状が出たり、
抑うつ状態などの精神的な症状が出たりします。
また、治療費も掛かりますので、
この辺りはしっかり理解した上で、
相談した方がいいでしょう。
他にも、最近では、イムセラやジレニアといった、
1日1回のカプセル状の経口薬も、
出てきているそうです。
コチラにも、飲みやすい反面、デメリットがあって、
多発性硬化症の場所によっては(視神経や脊髄の場合)、
効果が期待できないことも。
この辺りを理解した上で、
お医者さんと相談して、
しっかりと病気と向き合ってくださいね。
それでは、お大事に。
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